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私たちが「講師」に求めているものはなんだろう?

こんにちは!エンパブリックの渡邉です!

この記事では、社会や組織に変化を促したい人のためのオンラインの学びのスタジオ「empublic Studio」内で、定期的に行なっている「場づくり相談OST」のセッションから学んだことを紹介しています!

《場づくり相談OSTとは》
対話、ワークショップ、参加型の学びなどの場づくりをしていると、
「どうしたらもっと参加してもらえるの?」「これでいいのかな?」「行動変容につなげるには?」など様々な課題を感じることがあります。
そんな時、一人で考えないで、様々な分野、テーマで場づくりをしているStduioメンバーと話してみませんか?
それぞれの経験を持ち寄り、より効果的な参加やつながり、変化を生み出す場づくりのコツを一緒に探究しましょう。

場づくり相談OST紹介ページより

今回のテーマは?

今回の場づくり相談OSTのテーマは「講師に丸投げしない連続講座のプログラムとは?」です。

最近、エンパブリックとして研修や講演の企画運営のお手伝いとして様々な学びの場に携わる中で、SDGsやDX、ダイバーシティなど、変化する時代の中で今すぐにでも必要とされる学びがこれまで以上に必要とされてきたことを感じます。

さらに、従来型の講演や研修のように専門家や講師を呼び、そのテーマについて知識をインプットすることで良しとされていたところから、参加者の体験や対話を通してより実践的に身につけられる学びの方法も重視されるようになってきました。

これまで学びの中心人物であった「講師」という最強カードだけでは乗り切れない戦況が訪れてしまった・・・!そんな中で、これからどんな学びの場を作っていけば良いかということについて暗中模索しながらお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで、今回の場づくり相談OSTでは「講師に丸投げしない」をテーマにして、そんな講座ってどんな場なんだろう?ということについて考えてみました!

場における「講師」の役割とは?

今回は、「ちょうど勉強会の企画をしていて、講師を呼ぶか否か迷っている!」という方や、実際に講師として呼ばれる立場の中でその役割を考えているという方など、いろんな立場の方にご参加いただきました!

みなさんとお話ししていく中で、一言に講師といっても様々な役割を求めていることが見えてきました。
・知識提供
・参加者のモチベーションを上げる(元気づける)
・参加者の話を受け止めて、答えてくれる
・参加者同士の話をつなげるファシリテーション

などなど、それぞれ繋がっている部分もありますが言語化してみると、いわゆる「講師」という言葉からはあまり想定されない役割が入っていることもありそうです。

そんな中で、12年半公務員として勤務した経験のある弊社スタッフの萩元は、自分も含めて、場に関わる人を「講師」ではなく「学習支援者」という表現を使うようにしているという話も出てきました。
講師も外部からの知識提供役というだけではなく、場の運営陣と役割分担しながら参加者の学習を支援するためのチームとして認識して動いていくことがこれからの学びにとって大切だということもわかってきました。

アウトプットするから、インプットの必要性が見えてくる

また、講師として勉強会に呼ばれることが多いという方からは「講師は"ブースト剤"だと思っている」というコメントが出てきました。

その方の経験談では、アンケートをみてみると、講師が良い話をしたとしても参加者の課題意識が明確ではなかったり、勉強会で学ぶことの共通認識ができていないと、最終的に評価にばらつきが出てしまうこともあるということでした。
だからこそ、最初に講師を投入するのではなく、むしろ講師が出てくるのは最後が良いのでは?というお話でした。

勉強会や研修では、講師が示唆に富んだ良いインプットができさえすれば参加者はしっかり学べるとされることが多いですが、インプットの前に参加者が学ぶためのベースの姿勢を整えておくという過程がとても大切です。
例えば、勉強会の最初に、自分が今回の勉強会で学びたいことや、職場や普段の生活で感じている課題感を話す時間を設けてみるなど、参加者自身がどんなインプットが欲しいのかを考えるうちに「今、これを教えてくれる人がいたら!」という学びたいモードになることが、講師の話をより受け止めることにつながります。

人はアウトプットすることで始めて自分が学ぶべきことや、知りたいことが見えてきます。このインプット⇄アウトプットの順番が転換しているというのは、私にとっても新しい発見でした。

まとめ

ここまでを通して、勉強会や研修では「何を教えるか」の前に、参加者に「どんな学びを得て欲しいか」を考えることが大切だと感じました。
そして、まさにこの考え方の転換が、講師主導の学びから参加者主導の主体的な学びへの転換なのだと思います。

また、上記の「どんな学びを得て欲しいか?」は、〇〇についての知識を身に付けるではなく、この会が終わった後に参加者から出てくる感想をイメージなのですが、まだ始まってもいない場の「感想」と言われてもなかなか想像するのが難しいという方もいらっしゃるかと思います。

エンパブリックでは、そんな「起きてほしい変化」から考える研修や勉強会、参加者が主体的に学べる場の作り方を「ワークショップデザインシート」をもとに考える講座も行っています。
そして、この「場づくり相談OST」でも、みなさんが場づくりの中で抱えているモヤモヤや疑問をみんなで考えるという会も行っていきます!

もしご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひエンパブリックスタジオを覗いてみてください^^!

https://empublic-studio.jp









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