見出し画像

「ループ図」を書くってどんな意味があるの?-もくもくループ図練習会を通して見えてきたこと

みなさんこんにちは。エンパブリックの瀬沼です。今日はempublic Studioで開催している「もくもくループ図練習会」についてお伝えしたいと思います。

システム思考とループ図

みなさんは「システム思考」という言葉を聞いたことはありますか?エンパブリックでは定期的に「システム思考」の講座を開催しています。

募集のご案内
開催レポート

1月末にも開催したのですが、この講座で毎回参加者の方から上がるのが「ループ図を書くのが難しい」という声。何を隠そう私も5年くらいまでに受講した時にループ図で挫折し、そのあとの連続講座を受けられなかったという経験もありました。

しかし、ループ図はあくまでシステム思考を学ぶための要素の一つ。ループ図を書くことがゴールではなく、ループ図を活用しながら自分の思考を深めたり気づきを得ていく面白さを伝えたい。というのが広石の思いでした。

講座の中ではどうしても時間が限られてしまい、なかなかじっくりループ図の書き方だけを取り上げるのは難しく、システム思考の本質から逸れてしまいます。
そのため、empublic Studioという場を使って、「ループ図を書く練習をしよう!」ということで立ち上がったのが「もくもくループ図練習会」でした。

もくもくループ図練習会とは?

もくもくループ図練習会では、システム思考の講座に参加した人も参加していない人も同じく、「ループ図を書く練習をとにかくしたい!」という方が集まって月1回程度不定期に開催しています。
当初は、講座参加者の中で「自分が取り組んでいるテーマについて、ループ図を使って考えてみたい!」という方が集まって練習会をしていたのですが、徐々に講座参加者以外の方も参加してくださるようになりました。

これまで、
「日本の給与が上がらないのはどうして?」
「コーディネーターを増やすためにはどうしたらいい?」
「プラスチックの利用量を削減するには?」などのテーマをループ図という手法を使って考えてみました。

基本的に自主活動なので、教える・教えられるの関係性ではなくstudioにあるシステム思考の講座の解説動画などを活用しながら、参加者同士であーでもないこーでもないと言いあいながら作っています。
その中でもハッとするような気付きや、ほかの人の視点があったからこそ気づけることがあり、いつも新しい発見があるのももくもくループ図練習会の面白いところです。

コーディネーターを増やすループ図 より一部抜粋

正解を見つけるのではなく、要素同士のつながりを通して新しい気づきを得ることがループ図の醍醐味なのかなと感じました。

ループ図とメンタルモデルの関係性

「プラスチックの利用量を減らすには?」というテーマでループ図を考えていた時のこと、前半は「代替品」や「リユース食器」などを切り口に検討していたのですが、それでは「結局どっちのほうが環境負荷が低いの?」という議論に終始してしまい、抜け出せないのでは?という気づきがありました。
その中で以下のループ図の真ん中の「環境への理解度」が深まった際に、「環境負荷が小さい=正しい」と理屈で考えるのか、「私がいいと思う社会にしたい=小さくても変えられるものから変えていく」という方向に行くのかによって、その先につながる要素が全く変わってくることに気が付きました。

プラスチックの利用量を減らすには? のループ図より一部抜粋

ループ図は正解を求めるものではないですが、このループ図を書いていくことを通して、プラスチックの利用量を減らすことに対して新しい打ち手が見えたことがとても大きな経験でした。
無意識にこれまでと同じ考え方をしてしまっているとどうしても既存のループ(環境負荷が低いのはどちら?)に入ってしまいますが、自分自身の考え方を広げることで新しい道があるのでは?と気づくことができました。

今後もempublic Studioではもくもくループ図練習会をはじめ、皆さんが取り組みたいことや探求したいことを一緒に実践・探求する機会をつくっていきます。

次回のもくもくループ図練習会は2月28日夜20:00~empublic Studioメンバー限定で開催する予定です。

気になった方はぜひこちらからご覧ください

https://empublic-studio.jp/



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?